2022/1/1
なんだか 眠れなくて わたしは 窓を開けました
外は 雨上がりの 土の匂いがしました
さらさらと 木々の音が 聞こえてきました
いかなくちゃ 私 早く いかなくちゃ
人知れず ここから 遠い 西の空まで
この体ひとつで 歩いて いかなくちゃ
夜明け前に 家を出たのは 久しぶりでした
このまま どこまでも 行ける気がしました
雲が流れていて 星が出ていました
大切な約束を 果たすような気持ちで 歩いて
ひとりで私 なんだかへんだなって 思いながら 歩いて
澄みきった 空気を かき分けて いきました
タン タンと この足を 踏み鳴らして いきました
鳴き交わす 鳥の声が 遠く 遠く 響いて
東の空へと 消えていきました
(立ち止まって) あさが あさがきた
希望のあさが きたらいいな
いつも こんなふうに こんなふうに 毎日が
そしたら もっと たくさんの しあわせが
目に見えるかもしれないね
(まって)まって まってよ
まだ いかないで
今 たしかに ここに あったはず なんだけど
消えていっちゃった
感動は 私を すりぬけて 風の中
小さい頃は 私 宇宙に 行ってみたかったな
雲よりも 高い 高い 濃紺の 星空を 泳いで
地球の 大きな 青を見て そしたら私
みんなの苦しみが 消えてなくなったら
いいなって
そこで たくさん たくさん 祈るんだ
大人になってそんな気持ち なくしてしまったけれど
あなたは 今日は しあわせですか
せめて 今 そばにいてくれる 人たちの 毎日が
少しでも つらくないことを 私は 願っています
形のあるものが いつか壊れて なくなっても
今日のことを いつか 思い出せなくなっても
心配しなくて いいんじゃない
(大丈夫、きっと)そしたら私も 海に(宇宙に) 溶けて(なって)
ひとりで ながい ながい 旅に出ます
もう一度 あなたに 会える日まで
あさ あさ 朝靄の中を 今 私は
あなたを 探して 歩いています
あなたも ちょっと疲れちゃったかな
もう あまり 時間が ないと思うから
だって 空が 青すぎるから
深い 深い 森の中を 踏み越えていきます
(どこにいますか?)手足にできた 切り傷が
痛くて 涙が出ています(もう遅いですか?)
でもね 私 何回も 間違えちゃったから
あなたは 今日は しあわせですか
その絶望は どれほど つらいものですか
海の底は 暗くて 寒いですか
せめて あなたの 最後の一瞬が
少しでも 少しでも 救われていてほしくて
いまさら あなたを思う この気持ち この体から(止められなくて)
あふれる!
元日、たい焼きを家族でおいしく戴きました。